12月末に職場の冬季休暇が例年よりはやく始まり、ギリギリのところでGoToトラベルを使用してホテルが安く予約できたので、紀南方面へのドライブ旅に出てきました。
2016年9月に新宮市から田辺市を巡ったドライブ旅以来、4年ぶりの紀南ドライブ旅となり、前回訪れることができなかった観光スポットなどを巡る事ができました。
2020年最初で最後の旅となった今回のドライブ旅で訪れた観光スポットやグルメについて、書き記していきたいと思います。
今回の旅に紀南を選んだ理由と行程
紀南を選んだ理由
2016年以来4年ぶりの紀南ドライブ旅となった今回の旅ですが、私の好きな内田康夫先生の浅見光彦シリーズの中の1作「鯨の哭く海」を少し前に読んでから「久しぶりに紀南に行きたいな」と思うようになったことからです。
ちなみに私、ドライブ旅の目的地を決めるとき、直近に読んだ浅見光彦シリーズの作品の舞台を選ぶことが多いです。
あわせて、GoToトラベルを活用できるタイミングでまとまった休みがとれたのも大きいです。
1日目の行程
午前3時半に和歌山市内の自宅を出発し、最初の目的地である道の駅「くしもと橋杭岩」をまずは目指しました。
阪和自動車道和歌山ICから紀勢道すさみ南ICまで高速道路、それからは国道42号線を走るルートで、途中の休憩時間合わせておよそ2時間半で道の駅「くしもと橋杭岩」に到着しました。
その後、国道42号線と那智勝浦新宮道路を走り、大門坂駐車場に車を停めて熊野那智大社や青岸渡寺に参拝。
来た道を戻って道の駅「たいじ」で昼食と太地町立くじらの博物館にいったあと、国道42号線を走って串本町内に戻りホテルにチェックインしました。
ホテルにチェックイン後は大浴場の温泉とサウナでととのい、夕食を串本駅前でとって1日目を終了しました。
2日目の行程
2日目は日の出時間にあわせて大浴場の温泉に入り、少し休憩してからホテルをチェックアウト。
午前中は本州最南端である潮岬に行き、潮岬観光タワーで朝食兼昼食を取った後、紀伊大島に渡りトルコ記念館などを訪問しました。
午後2時頃に串本町を後にし、途中で道の駅「すさみ」や道の駅「くちくまの」で休憩しながら車を走らせて、17時ごろに帰宅となりました。
今回の旅で訪れた観光スポット
今回の旅も気ままにいろいろな観光地をめぐり、見識を深めることができ、改めて「旅は人生を豊かにする」と感じることができました。
橋杭岩
旅の最初の目的地、串本町の道の駅「くしもと橋杭岩」の目の前には、海から大きな岩がまるで橋の杭のように何個もそそりたっている景観地である橋杭岩が広がっています。
今回、橋杭岩で日の出のタイムラプスを撮りたいと思い、日の出時刻にあわせて自宅を出発したというわけです。
6時ごろに到着し三脚をセット、その後7時半ごろまでタイムラプスと写真を撮りながら日の出を待ちました。
当日の日の出は7時前。
徐々に明るくなっていく空と様々な形をした巨大な岩…少しずつ変わっていく風景を見ているだけで、なんだかストレス解消になりました。
日の出前の橋杭岩
撮影したタイムラプスは、下記動画をご覧ください。
熊野那智大社、青岸渡寺、那智滝
橋杭岩の次に訪れたのが、那智勝浦町の熊野那智大社、青岸渡寺、那智滝がある那智山です。
麓の大門坂駐車場に車を停め、熊野古道の面影を残す大門坂を歩き、山頂の熊野那智大社と青岸渡寺に参拝し、落差日本一の那智滝を見ることにしました。
大門坂の入り口では、大きな夫婦杉が迎えてくれます。
600mほどの石畳が続く大門坂
大木に囲まれた石畳の道は、色濃く熊野古道の面影を残しています。
急な坂道を登ってたどり着いたのが世界遺産の一部として登録されている熊野那智大社。
熊野本宮大社、熊野速玉大社とともに熊野三山のひとつとして言わずと知れた有名な神社です。
熊野といえば日本サッカー協会のロゴでおなじみの八咫烏
ちなみに車を停めた大門坂駐車場には、なでしこジャパンのモニュメントがあり、2011年のメンバーの足形などを見ることができます。
熊野那智大社に隣接の青岸渡寺。こちらも世界遺産の一部として登録されています。
本堂から少し離れた位置にある青岸渡寺の三重塔と落差日本一の那智滝。
旅に出るとき、寺社仏閣を訪れることが度々ありますが、どこでも心が洗われるような感覚があります。
太地町立くじらの博物館
1日目最後に訪れた観光スポットが、太地町の捕鯨の歴史や鯨の生態について展示されている太地町立くじらの博物館。
こちらの博物館は上述の「鯨の哭く海」でも登場し、前々から一度訪れてみたい博物館でした。
太地町立くじらの博物館本館
くじらの博物館本館には、鯨の実物全身骨格標本や太地町の捕鯨の歴史、鯨の生態に関する多種多様な資料が展示されています。
別館の水族館、マリナリュウム
マリナリュウムには「スピカ」という名前のメスのバンドウイルカがいます。
このイルカ、とても珍しいアルビノのイルカで、博物館のWebサイトの説明によると飼育例としては世界で2例目なんだそうです。
イルカ以外には近隣の海に生息する魚やエビなどの展示がありました。
屋外ではゴンドウクジラによるクジラショー、カマイルカとスジイルカによるイルカショーも定期的に開催されていました。
イルカショーは度々みたことありますが、ゴンドウクジラによるクジラショーは今回はじめて見るショーで、イルカショーとはまた違った面白さがありました。
くじらの博物館、行ってよかったと本当に思える博物館で、機会を見つけては度々訪れてみたいと思います。
くじらの博物館近くは、太地くじら浜公園として整備されていて、陸揚げされた捕鯨船の展示などもあります。
潮岬
2日目は朝から潮岬でぼーっと海を眺め、潮岬観光タワーでお土産購入や朝食兼昼食をとりました。
潮岬にはキャンプ場もあり、次回来ることがあればキャンプをしたいなと思います。
本州最南端を表す石碑
入場料300円を払うことで、タワーにのぼることができる潮岬観光タワー。
お土産売り場や食堂も併設されています。
潮岬観光タワーから見た景色
目の前には望楼の芝と太平洋の大パノラマが広がります。
ちなみに2枚目の写真の左側あたりがキャンプ場になっています。
樫野埼灯台、トルコ記念館、エルトゥールル号殉難将士慰霊碑
紀伊大島は、トルコ軍艦「エルトゥールル」号遭難事件の際に、島民が献身的な救難活動をおこなったことで有名です。
そのトルコ軍艦「エルトゥールル」号遭難事件の舞台となった樫野埼にあるのが、日本最初の石造灯台である樫野埼灯台と遭難事件に関する資料などを展示しているトルコ記念館、エルトゥールル号殉難将士慰霊碑です。
紀伊大島にはくしもと大橋を使って渡ることができます。
1999年に橋が開通する前は船で渡っていたようですが、橋ができたことにより交通の利便性は格段に向上したでしょう。
樫野埼灯台の入り口
樫野埼灯台と樫野埼灯台旧官舎
樫野埼灯台旧官舎は国登録有形文化財に指定されているようで、拝観料を払えば内部も見ることができます。
1870年に初点灯した日本最初の石造灯台、樫野埼灯台。
現在は無人の灯台になっていますが、外階段をのぼって目の前に広がる太平洋を拝むことができます。
「エルトゥールル」号遭難事件や日本とトルコの友好関係の歴史に関する資料が展示されているトルコ記念館
こじんまりとした記念館ですが多くの資料があり、「エルトゥールル」号遭難事件の歴史的背景やイラン・イラク戦争時のトルコ航空による日本人救援など多くの学びがありました。
「エルトゥールル」号遭難事件の犠牲者の異例のために建立されたエルトゥールル号殉難将士慰霊碑
5年に1回、串本町とトルコ大使館による慰霊祭がこの地でおこなわれているそうです。
今回の旅で味わったグルメ
紀南といえばマグロやカツオ、そしてクジラが美味しい…というわけで、今回の旅のグルメはどれも海鮮系となりました。
鯨の竜田揚げ定食
1日目の朝食兼昼食として、道の駅「たいじ」でいただいたのが鯨の竜田揚げ定食。
和歌山では小学校の給食で鯨の竜田揚げがでることがあり、私にとって小学生以来の好物です。
鯨の竜田揚げにご飯や味噌汁、漬物がついたTHE定食といった感じです。
メインの鯨の竜田揚げは、素朴な味わいで美味しかったです。
かつお茶漬け、タタキ…etcのかつおコース
1日目の夕食は串本駅近くの「萬口」というお店で、かつお茶漬けやタタキなどカツオ尽のかつおコースをいただきました。
ごまダレがかかったカツオをまずはカツオ丼、その後かつお茶漬け、かち飯(カツオの身が入った卵かけご飯)と食べ方を変えて堪能できるかつおコース。
角煮やタタキも大変美味しくて、また食べに来ようと思いました。
近大マグロ丼
2日目の朝食兼昼食は潮岬観光タワーで、近畿大学が完全養殖に成功したクロマグロを使った近大マグロ丼をいただきました。
マグロ丼と素麺、味噌汁、佃煮、漬物、薬味がセットになっています。
潮岬を眺めながらマグロ丼をいただく。
もう少し量が欲しいところではありますが、美味しかったです。
新型コロナウイルス感染者が急増し、首都圏では緊急事態宣言も出されるなどしているだけに、またしばらくは旅に出にくい状況が続きそうです。
落ち着くまでは次の旅の準備を粛々としておきたいと思います。